世界中を魅了する【ASICS SportStyle】村上さん特別インタビュー:前編

世界中を魅了する【ASICS SportStyle】村上さん特別インタビュー:前編

世界中のスニーカーファンが熱い視線を送る、日本が誇るスニーカーブランド「ASICS (アシックス)」。

そんなASICSのマーケティングチームで活躍されている村上さんに特別インタビューをさせていただきました。

 

どうグローバルにブランドの魅力を伝えているのか、こだわりを込め妥協を許さない物作りを続けたASICSだからこそ成し遂げている、貴重なお話の数々。

 

日本人の多くがともに育ってきたジャパンブランドがさらに誇らしくて好きになる、ASICSの魅力をたっぷりとお聞きしました。

村上さんのお仕事とグローバルチーム

編集長:まずは、自己紹介をお願いいたします。

村上さん:村上瑛利子と申します。よろしくお願いします。

私は本社機能を持つ株式会社ASICSにおいて、ASICS SportStyle統括部のマーケティングチームに所属しています。

マーケティングチームでは、主にPR領域におけるイベントやメディア周りの活動などを担当しています。

 

編集長:グローバルのチームの方ということで、日本も含めたグローバルのPRをご担当していますか?

村上さん:日本のPRは、本日同席してくれているアシックスジャパン株式会社の長沢や他のメンバーが担当しています。

私の担当は、グローバルレベルで行うPRイベントの企画・運営や先程お伝えした担当領域において、世界の販売会社に向けて枠組みを作ったり、それぞれの販売会社のメンバーが、ローカルで行うマーケティング活動のサポートをする形でお仕事をしています。

アシックス 村上さま インタビュー asics_interview_2024_11

編集長:ということは、ASICSさんによるトレンドの仕掛けというか、世界的に打ち出している全ての動きを作っているチームにいらっしゃるんですか?

村上さん:マーケティング・PR領域で言うとそういう感じなのかもしれないですが、実際に実動しているのは各地域の販売会社のメンバーなので、そのメンバーのセンスも大きく影響し、他の国・地域に好影響を与えるという例もありますね。

 

編集長:なるほど!すごいですね、カッコイイ。ASICSの本国っていうのは日本ですよね。

世界に打ち出していくっていうところは日本も含め合作にするんですが、ただその打ち出すところの過程では、世界にある各地のローカルチームとかいろんなチームの方の試みだったりアイデアだったりが採用されて、それが逆に日本でも展開するみたいなケースはあるんですか?

村上さん:そうですね。

私、前職は外資のアパレルの会社だったんですが、その時は日本と韓国の販売会社側にいたんですね。

前職の時は基本的に、本社が前シーズンのレビューのタイミングで販売会社の意見を聞くだけということが多かったんですが、ASICSに入社してすごいなと感じたポイントは、頻繁に販売会社の意見も聞き入れているんです。

その意見を考慮し、一国の販売会社独自のアクティビティの良かったケースを他の販売会社に落とし込む逆輸入のパターンもあったりします。
そういった意味では「各販売会社がやったことが全世界に広がる」というパターンもあって、各販売会社もやりがいがあるのかなと感じます。

全員でつくる世界のチームワーク

編集長:「全員で作っている」ということですね!

実は、昨年ヨーロッパやアメリカにも行ったんですが、みんなASICS大好きなんですよ。どのショップに行っても一番売れてるスニーカーはASICSだ、ってみんな口を揃えて言っていました。

そういった印象になる背景は、ASICSのチームワークが、世界にいるスタッフとみんなで作っていて、それはグローバルだけと一つのチームとして作っているからだったという印象を受けました。素晴らしい!ちょっと鳥肌たってます。

しかもジャパンブランドがそれをやっているというのが、日本人として本当に誇りに思えます。

村上さん:ありがとうございます!そう言って頂けると私達もとてもやりがいを感じます!

例えば本社がディレクションを出すだけではなく、世界各地のスタッフ同士の知見をコネクトすることで相乗効果が出せる一番ベストな環境を作れているのかなって実際に入社して思いました。

アシックス 村上さま インタビュー asics_interview_2024_03

本当にグローバルに活動している企業というか、世界にASICSが広がりました。また、引き続き広まっている背景をみた気がします。

世界各地に拠点があっても、スタッフの間でコミュニケーションがよく取れてるってことは、ボーダレスに社内の雰囲気がいいというか。風通しが良い職場環境なのかなというふうに思えて、内からも外からも魅力のあるブランドなんだなというふうに感じました。

村上さん:私が昨年の2月に入社して出会った方達全員、本当に素敵な方達ばかりなのですが、ASICS SportStyleというカテゴリーでいうと、ライフスタイルカテゴリーであるがゆえに、結構カルチャーに浸透している人たちも多く、かつ魅力的な方が多いんです。

例えばファッション、ミュージック、アートなどをおさえている人が多いです。
その分なおさらオープンで風通しの良い環境になっているのかなという風には感じます。
なので、環境的にもいいものをみんなで作れるような環境にあるのかなっていう。

アシックス 村上さま インタビュー asics_interview_2024_5

編集長:どの分野の専門の方でも、結構ガッツリやってる人がいるみたいなイメージですか?

村上さん:そうですね。
どの部署もガッツリやっている人が多いです。私が入社して驚いたポイントではあるんですが、販売会社も含め、良いものを見極める目を持っている人たちが多くて…。

例えば、私が担当している6月にパリで開催するグローバルイベントに関して言うと、去年からグローバルイベントを6月に行うことが決まり、その製作過程で皆から出てくる音楽やインスタレーションなどのアイデアが本当に良いんです!

国同士で多少異なるものの、全般的に同じ様なセンスを持っているような人たちが多く集まっていたりするので、そういった意味でも本当にちゃんと世界観や感性が共有できてそれが浸透しているような、かついろんなカルチャーをちゃんと知っているメンバーがいるのかなという風に思います。

 

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ASICSで働く人たちが大切にする物作りへの想い

編集長:質問からずれてしまうかもしれないですけど、私は、ASICSさんは、物作りに対する姿勢というのは、むしろ"狂気"の域にあると思うんです。…いい意味で!(笑)

Kayanoシリーズ1つにしても、これ何番まであるの?とか、すごく細かい設定とか色んな走り方に対する対応とかがあって、ランナーさんとかユーザーに対してここまで細かくアップデートしながら靴を作るっていう、 とてつもない尊敬と感動と衝撃を受けたという意味で"狂気"と表現してしまうくらいすごいなと。

そういうこだわりがあってきっちりちゃんと作ろうとしていらっしゃる企業さんというイメージがあるから、靴作り以外の分野に関しても、PRも然り、そこはきっちり作る姿勢っていう点にコネクトしていくんじゃないかなと感じました。

また、社員の方々も、そういったところにコネクトする人じゃないと採用されないのか、一緒に働くことによってどんどん成長したりするのでしょうか?

村上さん:私は言ってもまだ1年勤務していないので、長年ASICSに所属する、ジャパンチームの皆さんなら私以上に感じることがあるかなと思います。お二人はどうですか?

長沢さん今は「ASICS SportStyle」という1つのカテゴリーですけど、2019年までASICSTIGERと呼ばれていました。当時は復刻という形をメインにGEL-LYTE IIIとかGEL-LYTE Vが発売されたことがASICS SportStyleの前身なんです。

ASICSは歴史的にものづくりに真摯に向き合い、デザインの細部も機能的な無駄がないぐらい細かく考えて作られてるんです。
それが根付いていたからこそ、履き心地の良さとかっていうのは、いつの時代でも変わらず良いよね、って言われているというのはあるので、ものづくりへのこだわりはブランドとしてのカルチャーのようなものかと思います。

アシックス 村上さま インタビュー asics_interview_2024_6

長沢さん僕とか村上はPRの業界から中途入社した人間なんですけど、スポーツブランドとして競技スポーツやランニングカテゴリーは会社として今日までとても大事にしているフィールドです。

欧米などの視点で見てもこれまでのアスリートファーストのものづくりが受け入れられ、その姿勢が「かっこいい」という形でASICSブランドの支持につながっていると捉えています。

一方で、お客様の生活様式や価値観が多様になった昨今では、ライフスタイルやスポーツの垣根がなくなってきました。そのため、スポーツだけでなく、あらゆるマーケットやカルチャーに響くマーケティングを展開できるように、さまざまなバックボーンを持つ人たちが活躍できる環境があることはありがたいですね。

また、今ASICSにとっていい風が吹いているのも、そういった今までのブランドの歴史が蓄積されながら、異なるバックボーンを持つメンバーが力を合わせてアウトプットできていることも一助になっているように思います。

実際に、村上のチームが去年、パリのファッションウィークで開催したイベントでは、多くのファショニスタが沢山来場してくれて、その熱を見て感じることができました。

ものづくりからマーケットの熱量、や世界観など様々なことがマッチしてるからこそ、この状況を作れてるのかなという、そんな気がしてます。

アシックス 村上さま インタビュー asics_interview_2024_7

編集長:こう繋がるだろうというスタッフ同士が、どんどん作っていこうというカルチャーのもともっと一緒に面白いものを作っていけるという、ものづくりにこだわっているからこそ、いい人も自然と集まっているという状況があるんですね。

なんならそれが世界規模で、グローバルのチームにもそういう人が結構いるみたいな?

村上さん:はい。あと入社して面白いなと思ったのが、海外のメンバーとかも「Kaizen(改善)」って日本語をちゃんと理解してるんですよね。

常にものづくり側じゃなくても、マーケ側やPR側とかでも、「じゃあこれをやったから、次改善するにはどうするか」みたいなことをきちんと考えるマインドセットができたりもするんです。

そういった考え方から、今のベストな状態で満足せず、常にアップグレードしていき、それが結果に繋がり、更にスタッフの熱量もあがっていってるんじゃないかなと感じます。

 

編集長:なるほど。「改善」っていうのがテーマというか。会社に掲げていたりするんですか?

長沢さん:それはしてないですけど、みんな細かく振り返り、反省して、改善してという向上心がすごいです!

入社してからの怒涛の日々

編集長:ASICSさんに入られたのはいつぐらいですか?

村上さん:去年の2月半ばに入社し、1年がたちました。

 

編集長:もうじき1年、この1年どうでしたか?

村上さん:怒涛でした。

入って3週間で各国の販売会社も参加する大きなミーティングで、PRイベントのパートのプレゼンとディスカッションをよろしくって、タスクが飛んできて、その後半年もせず、パリのファッションウィークでSportStyle初のグローバルイベントを開催するから、ヨーロッパチームと企画・開催しちゃって!みたいな感じだったので。

正直、チャレンジングな (大変だけどやりがいのある) タスクをいっぱいもらって、もともと情熱的なタイプなんですけど、さらに情熱が爆発したような感じで。
ずっと駆け抜けて来たので、すごく充実した1年ではありました。

アシックス 村上さま インタビュー asics_interview_2024_8

編集長:楽しかったですか?

村上さん:とっても楽しかったです!やっぱり仕事を楽しくしないと。

人生でほとんどのパートが仕事になるのは事実なので。

前職もそうなんですが、今回もまず自分の希望にあったような会社かどうか、情熱を持って仕事ができるか、楽しめそうか、人が良いか、どれくらい面白そうなプロジェクトがあるかとか、そういったところでASICS SportStyleのマーケティングチームを選びました。

思った通りの会社で、かつ今ちょうどさらに成長している段階、このカテゴリー(ASICS・ASICS SportStyle)としても2020年に立ち上げてから約4年になるので、やっぱりフェーズ的にグローバルのイベントもその例なんですけど、今商品だけでなくブランドとしても、様々なことに世界中で挑戦していこうとしているんです。

いろんなことを挑戦していくフェーズっていうのは、お客様から見ても、社内から見ても、とても面白い段階なので。

アシックス 村上さま インタビュー asics_interview_2024_21

編集長:良い波がきている段階でこう波に乗っていく感じですね。

村上さん:長沢と倉田は、多分苦労した時期を超えてきてるメンバーなので、私は最近入社してそこのおいしいとこだけ掴んででるじゃないの?という感じになると思うんですけど。 (笑)

長沢さん4年というお話がありましたが、GEL-KAYANO 14ってリローンチモデルの発売が2020年からで、ちょうどそのときにASICS SportStyleになりました。なのでGEL-KAYANO 14自体は2020年から実はローンチしていて、現在の熱を考えるとなんだか感慨深いですよね。

今世の中これだけGEL-KAYANO 14といわれていて。当時はまだ一部だけでY2Kファッションが流行っていて、そこを追求したGEL-KAYANO 14と言われていたんですけど、当時日本はそんなこと言われてなかったので苦しかった時期もありました。

それまで頑張ってきたことがやっと花開いたのがここ最近ですね。今をすごくいい感じにしてくれたのが村上です。

 

編集長:起こるべきとして、出会うべきとして、出会う方じゃないですか。"Everything happens for a reason"ですね。

 

後編へ続く...

SNKRGIRL編集部
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神戸・東京・ニューヨークのメンバーと共にグローバルに活動する編集部メディアチーム。

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