編集長:なるほど。では、女性ユーザーに関してのASICSさんの今までとこれからっていったところをお聞きしたいです。
村上さん:女性に関しては当社も注力しているパートになっていて。
コペンハーゲンに行ってもらうと ASICS SportStyleのスニーカーを履いてくださっている女性が多いんです。特にファッション感度が高いような人たちが履いてくださっています。
現状ユニセックスの商品も結構ありますし、私自身正直メンズのシューズが好きだったりもするので、こういった今日私が履いているゴツめのGEL-QUANTUM KINETIC (ゲル クォンタム キネティック) とかでも、女性に履いて頂くことが出来るんです。
ただコラボレーションとかでいうと、やっぱりCecilie Bahnsenであったり、過去にあったVivien Westwood (ビビアン・ウエストウッド)とかHysteric Glamour (ヒステリックグラマー)とか。
今履いてくださっている、先日発売されたBEAMS (ビームス) とpapergirl (ペーパーガールズ)のコレボレーションシューズであったり。そういった女性向けに好まれるようなスニーカーももちろん今後も継続して取り組んでいきます。
編集長:具体的に今まで日本の女性にとってのASICSってこうだなっていう、ASICSさん的な見解とかはありますか?
村上さん:多分、ジャパンチームにも聞いた方がいいかなと思うんですけど、先日、ジャパンチームのお取引先とのミーティングに参加させていただきました。
その時に、女性のサイズの方が先に完売しちゃうみたいな感じの状況もお伺いしたので、そのあたりの反響は 実際今すごくあるんだと思うんですよね。実際にお取引先のショップのスタッフさんを見ると、うちのスニーカーを履いてくださっている女性スタッフの方も結構多くて。
そういった面では本当に注目して頂けていることや、ファッションアイテムとして履いてくださるような方も多くなってきました。昔のスポーツブランドとしてのイメージからは変わってきているんじゃないかなとは思います。
ただ、ありがたい一方で、完売しちゃうと情報感度が高い人とは別レイヤーのお客様の目に触れる前に店頭から消えちゃったりもするので、その辺りが難しい部分なのかなとは思っていますが…。
ジャパンチームでも、様々なマーケティングアクティビティを女性向けにも行っていたりするので。そういった面では、どんどんこれから目にして頂ける形になってくるんじゃないかなと、私は思ってます。
編集長:ちなみに何が完売しましたか?
倉田さん:コラボレーションだけでなく、インラインシューズとかもなくなっちゃうとお取引先より伺ってます。GT-2160のOGカラーとか。GEL-KAYANO 14とかも無くなってしまっています。
ヴィンテージテック系が多いため、Y2K系のトレンドもあってかとも思うんですけど、男性よりやっぱり女性のサイズの方が先になくなるっていうのを聞いています。
編集長:これまでの知見から受注数量を決めるところでは、アイテムによっては勢いよく売れすぎたみたいな感じですか
倉田さん:女性にも想定以上に注目されてきており、追いついていないっていうのもあるかもしれません。
世間から見たら女性にもすごい人気のカテゴリーなんだという見え方はされているのかと思います。
編集長:女性がスニーカーを履くことに注目して、これはオシャレだ、オシャレな人がいる、スニーカーも良いものを履かないと!というのは本当最近で、まだまだ浸透しきってはいない気がしています。
そこからの女性人気のなかで、Y2Kの流れは絶対あるとは思うんですけど、韓国のファッションというかインフルエンサーとかセレブが履くと一気に日本にひろがって、それもここ数年の現象だから、男性の売り上げの知見とか実績っていうのに比べたら、多分9対1くらいの勢いでいつ売れるかみたいな風になるって感じということですよね?
長沢さん:ニッチなファッショニスタに私達のスニーカーが刺さっていて、彼らがすごい熱をかけてくださっているんですけど、完売してしまうがために、店頭でちゃんと商品を訴求できない状況があるんですよね。
そのファッショニスタの方達を見て、靴を買いに行こうかなっていうタイミングでお店にないんです。そうなってくると、ASICSって今めっちゃ来てる!って実感が湧かなくなってしまうのかもしれませんよね。
でも私達としてはいい商品はしっかりと売れてほしいですし、歯がゆい気持ちではあります。
販売商品、数量計画などは私達も日々勉強していますね。