Nike × Agbobly|NYFW 2025で交差する、ヘリテージと未来のヴィジョン

Nike × Agbobly|NYFW 2025で交差する、ヘリテージと未来のヴィジョン

ナイキがそのグローバルな影響力とファッション性を改めて体現する場として2025年に選んだのは、ニューヨーク・ファッション・ウィーク(NYFW)なのかもしれない。

LVMHプライズのファイナリストとしても注目を集めたデザイナー「Jacques Agbobly(ジャック・アグボブリー)」氏をコラボレーションパートナーに選び、トーゴ出身でブルックリンを拠点に活動する彼とナイキによるカプセルコレクションを発表予定とか。

これは単なる協業ではなく、文化的対話をランウェイに投影する試みになる!として大きな注目を集めています。

9月16日に発表予定のランウェイショーを目前に、業界内では「今シーズン屈指のハイライトになる」との声が高まっています。

Nike × Agbobly コレクションについて

このコレクションは、2026年春夏(SS26)シーズンの一環としてNYFWに登場する予定です。デザインの核にあるのは、ブラック、クィア、移民としてのルーツとその文化的貢献を、グローバルな視点で称えるというAgbobly氏の一貫した哲学であるといいます。

従来のスポーツウェアの概念を再定義するかのように、Nikeの素材美学と、トーゴのヘリテージや職人技が繊細に織り交ぜられています。大胆でありながらもどこかパーソナルで、物語性のあるピースが揃う本コレクションは、単なる「ファッション」以上の存在として、文化やアイデンティティを纏うことの意義を問いかけています。

Nike × Agbobly

デザイナー Jacques Agbobly(アグボブリー)氏について

トーゴ出身で幼少期にアメリカに移住し、現在はブルックリンを拠点に活動している Jacques Agbobly(ジャック・アグボブリー) 氏は、2020年に自身のブランド「Agbobly(アグボブリー)」を立ち上げました。ブランド設立当初は「Black Boy Knits」としてスタートし、後にブランド名を変更しています。

パーソンズ デザインスクール卒業後には、2019年に CFDAデザイン奨学金 を受賞し、2022年には CFDA/Vogue Fashion Fundのファイナリスト に選出された実績も持っています。さらに、2024年には LVMHプライズのセミファイナリスト にも名を連ね、注目のデザイナーとして評価を高めています。

そのデザインは、彫刻的なニットウェアや鮮やかなカラーの用い方で知られ、人種、文化、ジェンダーの交差点をファッションで可視化するアプローチが特徴です。自身のトーゴ文化や移民としての体験を土台に、文化的な背景を尊重しつつ、着る人が物語の一部になるような作品を生み出しています。

代表的な作品には、「Ghana Must Goバッグ」をトレンチコートへ再構築するなど、社会的文脈や歴史的アイデンティティを反映させたピースもあり、アートとリアルクローズの境界を自在に行き来するその姿勢は、非常に印象的です。

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NYFWと2025年の潮流

ニューヨーク・ファッション・ウィーク(NYFW)は、パリ、ミラノ、ロンドンと並び、世界四大ファッションウィークの一つとして知られていますが、その中でもカルチャー、アート、社会性の融合に最も積極的なプラットフォームだと言えるでしょう。特にここ数年は、多様性やインクルーシブネス、社会的メッセージの発信がランウェイの中心に据えられるようになりました。

2025年のNYFWは、パンデミック以降に定着した「ハイブリッド型(フィジカル×デジタル)」のショー形式が引き続き主流となる見込みです。

加えて、サステナブルな素材選びや、コミュニティに根ざしたストーリーの重要性もより一層求められる年になるでしょう。

SNKRGIRL編集部
SNKRGIRL編集部
神戸・東京・ニューヨークのメンバーと共にグローバルに活動する編集部メディアチーム。

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