最近ではアセクシャルという単語を聞いたことがある人も増えてきたのではと感じています。
本文中でも著者が「十四歳のとき、アセクシュアリティという語に出会った。ほとんどの人と同じように、そう、オンラインで。」と話していますが、私自身も例外ではなく、アセクシャルという単語には、インターネットを通して出会いました。
自分自身、ドラァグクイーンに関心があったり、海外ドラマの影響でさまざまなセクシュアリティが存在することに関して、自ら積極的に調べた経験があったりしたことがきっかけです。
アセクシュアルという単語に初めて出会った当時、私は中学生でしたが、それまで学生生活では制服は男女で分けられることに対して疑問を抱いたことがなかったですし、男性・女性以外の性に関しては学校での教育の中では教えてもらえませんでした。
当時は自分の世界は自分の関わっているコミュニティのそこだけ、そこが全てだと感じていましたが、田舎ということもあり、閉鎖的なコミュニティであっただろうし、今思い返してみても私自身も限られた環境や人間関係だったと感じます。
さまざまなセクシュアリティが存在すると知ったあとでも、不思議に思ったことはあっても友だち同士の会話の中で「これってなんでなんだろうね」と言葉にするのみで、その先のアクションに関しては考えたことはありませんでした。
当時から興味のあるものやことに関して調べるのが好きだったので、そんな中で映画や海外の文化にYoutubeを通して出会い、「アセクシュアル」や他のセクシュアリティの単語にも出会うことになりました。
友人たちも私が関心のあることや好きなことに対して積極的に話を聞いてくれていたので、私も気になって調べたことを日常会話として共有していました。
大学に入ってから、初めてさまざまなセクシュアリティの在り方に興味があるという共通の話題で盛り上がれる友だちができたり、文学を通してジェンダーの研究をしているという教授とも出会い、
さらに語学留学という形で海外でも学ぶ機会が作れたことで、海外でジェンダーの研究をしている教授や学生とも出会うことができました。
この出会いは、1人で関心のあるジェンダー論に関して掘り下げていっていた自分にとって大きなターニングポイントになり、初めて“情報交換”や“意見交換”ができる場所ができました。