名作【Tom Sachs × Nike Mars Yard 特集】誕生の経緯や歴代モデル〜最新作まで徹底紹介!

2017年に登場したオリジナルのアップデートモデル「Mars Yard 2.0」は絶大的な人気を誇り、超高額取引がなされるほどの人気スニーカー「Nike Mars Yard」。

ニューヨークを拠点に活動する現代アーティスト「Tom Sachs」とNikeとのタッグによる名作の誕生から、デザインの裏側に隠された製作の試行錯誤まで、世界が熱狂する本モデルを徹底的にご紹介します。

Tom Sachs x Nike “Mars Yard”について

Mars Yard(マーズ ヤード)」とは、Tom Sachs(トム・サックス)という現代アーティストが、その世界観と職人技をNike(ナイキ)という世界的なスポーツブランドのプロダクトへと落とし込んで誕生したスニーカーモデル。

オリジナル作から最新作に至るまで複数のモデルがデザインされ、その一つ一つに様々な試行錯誤を経ており、リリースされる度に多くのスニーカーファンを夢中にさせています。

誕生の経緯

NIKECraft: Mars Yard Shoe ナイキ クラフト マーズヤード

via Tom Sachs

2007年から、Nikeと友人でもあったという当時のCEO Mark Parker (マーク・パーカー)氏と意見交換を重ね、5年かけてようやく合意に至りスタートすることとなったカプセルコレクション「Nike Craft (ナイキクラフト)」の一つとして、Mars Yardは誕生しました。

そして、2012年、ニューヨークのPark Avenue Armoryというアベニューで開催されたTom Sachs氏の個展「SPACE PROGRAM: Mars(宇宙計画:火星)」とも連動すべく、同年5月、”宇宙飛行士が火星に持って行くとしたら…” というコンセプトの元デザインされたNikeプロダクト5点のうちの一つとして、初代のMars Yardは世に放たれることとなります。

そんな「NikeCraft Mars Yard(ナイキクラフト マーズヤード)」は、Tom SachsとNikeとの初めてのコラボレーションによるスニーカーモデルとなりました。

NIKECraft: Mars Yard Shoe ナイキ クラフト マーズヤード

via Tom Sachs

このモデルは、宇宙旅行をインスピレーションとしたデザインで、体力・忍耐力が要求される宇宙飛行士が使用することをイメージして制作されました。

摩耗試験、強度試験、折りたたみ試験などを実施していくつもの条件をクリアし、トム・サックス氏の感性を様々な形で融合させ、”Craft (クラフト=職人技による作品)”とも呼べる1足が作り上げられました。

人口のマーズヤードで研究する高い専門性を持ったNASAの科学者にインスピレーションを受けた現代アーティストと、物作りにおいて常に世界を革新的にリードし続けるスポーツブランドとの共同プロジェクトによる、歴史的な産物といえるでしょう。

Tom Sachs (トム サックス)とは

NIKECraft: Mars Yard Shoe ナイキ クラフト マーズヤード tom sachs トムサックス

via AXIS photo by Mario Sorrenti

Tom Sachsは、1966年ニューヨーク生まれの現代アーティスト。世界を魅了するアーティストとの一人と言われ、様々なモダンアイコンを巧みに再現する彫刻家として知られいます。

過去にはハローキティーをモチーフにした作品や、大手メゾンブランドの包装紙などを合わせて創ったオブジェなどを発表。

2006年には「PRADA」のFondazione Pradaでの作品展も開催しています。

作品は工学とデザインに基づいた傑作と称され、2012年に開催した「SPACE PROGRAM: MARS(宇宙計画:火星)」のNikeとのコラボレーションでさらに世界から脚光を浴びました。

 

歴代モデル紹介

初代「NikeCraft Mars Yard」

NIKECraft: Mars Yard Shoe ナイキ クラフト マーズヤード

via Tom Sachs

2012年にTom Sachs氏が開催した”Space Program Mars(宇宙計画:火星)”で、Nikeとのプロジェクトの一環として登場した1足。

宇宙旅行で役立つアイテムとするため、一般的にスポーツ用品としては扱われない素材の車のエアバッグや船のマストに取付ける帆、宇宙服などを素材として採用し機能性を持たせています。

また、火星の上を歩くことを目的とした凹凸のついたアウトソールを搭載しました。

NikeCraft Mars Yard 2.0

NIKECraft: Mars Yard Shoe ナイキ クラフト マーズヤード

via NIKE

オリジナルモデルは、摩耗・強度・折りたたみ試験などに合格していましたが、それでも実際に着用し続けると、期待通りではない点がありました。

オリジナルシューズでは一般的なポリエステルよりも強くて軽い素材ヴェクトランを採用していましたが、使用しすぎると脆くなることが解った為、この「NikeCraft Mars Yard 2.0」は問題を打開するためにアップデートされたモデル。

2017年にリリースされています。

オリジナルシューズに使用したヴェクトランの代わりに、より通気性が高く、熱がこもるのを抑えるという特徴があるトリコットメッシュ素材を採用しました。

アウトソールは、砂漠のような火星の表面を歩くために突起した「SFB」のパターンを採用していましたが、都会での着用に適するように凹凸を反転させました。

 

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Nike Mars Yard Overshoe

NIKECraft: Mars Yard Shoe ナイキ クラフト マーズヤード

via Tom Sachs

NikeCraft Mars Yard 2.0は様々な悪条件に適合するように作られていましたが、それでもニューヨークで最も悪天候とされる3月頃のいつも雨が降っている期間に履くと、足が濡れたままになってしまいました。

そこで、2019年に発売されたNike Mars Yard Overshoeでは、そのような雨の日に対応しようというシンプルな着想からデザインへの計画が始まったと言われています。

着想はシンプルですが、いざプロダクトを開発するとなると、実際はもっと複雑で試行錯誤の繰り返しでした。

NIKECraft: Mars Yard Shoe ナイキ クラフト マーズヤード tom sachs トムサックス Nike Mars Yard Overshoe

via snkeakersource

悪天候によって濡れて冷たくなる課題は、ボートのロープや帆に使われている高強力な繊維のダイニーマ素材を使用することで解決しました。

悪天候からの防備になり、それを巻いて下げることで内部の温度上昇にも耐えられる構造になっています。

2つの形に変えられることで、ニューヨークの3月の悪天候に適したものになり、更には、ストリートや地下鉄などにも映えるファッションとしても”Sick (シック=スラングで格好良い)” な仕上がりです。

 

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NikeCraft Mars Yard Toddler/Infant

2012年に火星でも履けるようにデザインされた”Mars Yard”のオリジナルモデルを、キッズサイズで完成させたのがこちら。

Tom Sachsが5年間初代Mars Yardを履き続け、ウィークポイントを試行錯誤の上に改良し登場したのが”Mars Yard 2.0”。

雨のニューヨークに対応したいというシンプルな着想からデザインされたTom Sachsらしい一足ともいえるMars Yard Overshoe。

そんなアートなスニーカーを次にデザインしようとしたのは、子供でした。

キッズサイズ (Toddler)とベビーサイズ (Infant)の2種類展開で2019年に発売されました。

NIKECraft: Mars Yard Shoe ナイキ クラフト マーズヤード

via NIKE

“Mars Yard”を小さく作り直したモデルながら、オリジナルモデル同様に素材や履きやすさを追求。

シューレースはベルクロタイプにすることで子供でも履きやすいモデルに変更されています。

親子で楽しめるスニーカーはファンにとってたまらない1足で、リリース時には即完売。過去モデルに引けを取らない人気を博しました。

世界が注目!? Mars Yard 最新モデル

Tom Sachs x Nikeから最新作となる”Mars Yard 2.5″が2021年に発売されます。

現在も衰えない人気を誇る前作モデルをアップデートした、新たな名作誕生の期待が高まります。

NikeCraft Mars Yard 2.5

NIKECraft: Mars Yard Shoe ナイキ クラフト マーズヤード tom sachs トムサックス

via @wideawakearthquake

これまでのモデル同様のスポーティーなシルエット、ベージュにレッドが映えるカラーリングを採用しています。

つま先部分はブラックのゴム素材で塗り潰し、シューレースホールにはハトメ金具が採用されています。

今作は、一般販売に先駆けウェアテスターの募集を実施しました。

 

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Wear Tester(ウェアテスター)を実施

2020年末にウェアテスターの実施が発表され、一般人からの抽選応募を受け付けました。

応募条件には、個人情報の他、参加希望理由をインスタグラムに投稿するといったものでした。

ウェアテスターでは被験者が実際にシューズを毎日履いてみて、その体験を記録し、フィードバックします。

2021年1月より応募した中から選ばれたユーザーの手元にテスト商品が届き、ウェアテスターがスタートしています。

Weartester (ウェアテスター)の1人が、インスタグラムのフォロワーからの質問に:

  • True to Size:自分のサイズで選んで履けるよ。(幅狭などではない)
  • Integrated in our daily life:普段の生活の一部として普通に取り入れて生活しています。
  • document with daily life, how many steps, what was a weather:何歩歩いたとか天気はどんなだったとか日記を付けています。
  • very comfy, due to thick midsole, great cushioning, you can wear long hours, which I’ll do.:とても履きやすくて快適です。ミッドソールが厚めなのと、クッショニングもあるし、長時間履けそうですね。今からそうしてみます。
  • Tom will announce from IG channel, lot of reading.:トムは自身のインスタグラムで色々宿題をアナウンスしてくれます。沢山の本読みがありますね。
  • you cannot remove the black toe part.:つま先の黒い部分は取れませんよ〜。
  • upper is same as Nike React Element.:アッパーはナイキのリアクトエレメントに似てます。
  • It’s hard actually. not as soft as Nike React Element.:でも最近気付いたんですが、やっぱり結構硬いです。リアクトエレメント程柔らかくありませんでした。

といった回答を答えています。

日常生活の中で履いて、動いて、使って、レポートをして、毎週月曜日に、世界に150人程いる他のWeartesterとTom Sachs氏とでZoom会議をしている様です。

ウェアテスターの一部ユーザーの実施状況が公開されているので、引き続きフィードバックを追いかけていきます。

発売がまだかと待たれている最新作「Mars Yard 2.5」。日々更新されるテストのレポートを見ながら発売まで待っている期間も楽しみましょう!

 

 

出典:

Tomsachs store

FASHION SNAP.COM : エアバック・帆・宇宙服が素材 NIKEが現代アーティストとコレクション発表

BRUTUS.com : Sneaker is art? | トム・サックス