そこをゲットできたのはなぜだったのか。
前回も話した内容ではあるんですけど、「黒いね」って言われることない?っていう話で、これを言うのはBlackの人が言うのだけが正しくて、私たちが言うなって言うのは根本にはあるんですけど、もうつい言ってしまいそうになるところも感じるんですよね(笑)
だいぶ抜けたと思うんですけどね(笑)
抜けたと勝手に思ってただけで、やっぱり抜けない。
もう培われたものがありますね。
もちろん黒さとは何かは私たちが定義するべきものではないんですけど、私たちの中で、黒人の人たちを知っている身として感じるものがめちゃくちゃある。
それって日本人の中でも通ずるところがあるとすれば、、、下町なところとか?
確かに!それは当たってますね(笑)
そこがどうやって培われたのか。前回のインタビューでもお聞きして形としては出していないんですけど、当時も「小学校の頃から2 packを聞いていて、それかな?」っておっしゃっていましたよね。
それは間違いないです(笑)
小学校の宿題しながら50セント、ジェイ・Z、チンギー、2 packとか。
銃声が入った音楽も聞いてました(笑)
親もなんだこの子はってびっくりしてたでしょうね。
でも多分、ダンスやってるからしょうがないぐらいの感覚だったんじゃないかな。
そういう成功の過程に、小さい頃に習ったものから影響を受けたダンサーさんや先輩、先生があるんですね。
結局はそう言うギグがもらえるって、自分のどういうところが影響していると思いますか?なんでだと思う?
最近は年齢とともに内容も変わってきてるけど、最初きた時から20代の後半までは、黒人のアーティストとの仕事が多かったんです。
なんでだろうって考えた時に、自分自身も黒人の子たちに負けない、同じように見えるように踊りたいってずっと思ってたし、そういうダンサーになりたいってずっと思っていました。
日本人を売りにはしてなかったんです。
「日本人だけど黒人みたいだよね」っていう踊りをするダンサーを求めてたから、そこに上手くハマれたのかなとも思います。
黒人の人たちと一緒に踊っても、TOMOならいけるとか、それを向こう側が欲しいと思ってくれたのが、パッション的にもダンス的にも同じ方向でいけたんだと思います。
でもダンサーの中でそういったマインドの人も多いと思うんです。でもなりきれない。そこがなかったりする。
黒人の人とかアメリカ人が見ても、“ただなりたがっている”、“トライはしている”っていう見られ方をする人も多いじゃないですか。
もちろん、そういったルーツで生まれてきていないから何をしても一旦ロジックとしては"フェイク"になる。
でもその中で、あの人いいねってなる、そう思わせるものが何なのか気になります。
多分ブラックカルチャー好きだから。逆に言えばアメリカに来てから黒人の男性としか付き合ってなかったし、黒人の女の子たちとしか遊ばなかった。
むしろそういうのが私のライフスタイルだと思ってたからそこに違和感も感じなかったんです。
それってそうなりたいからその子たちと関わっていたのか、元々自分自身に合うからそっちに流れて行ったのか?
合わせに行くことはなかったですけど、自然に合うっていうよりかは、私がいいな、仲良くなりたいな、素敵なファッションって思う子がみんな黒人でした。
だから“好み”なんだと思います。タイプ?心のそこからいいなと思うダンサーも全員黒人でした。
そこの波長が合うっていうのもあるんでしょうかね。無理をしていないなら。
ファッションとかも、元々スニーカーがすごい好きだったから、詳しくはないけどいつも良いと思うスニーカーを履いて、レッスン着もダボダボのスウェット着てたんです。
結局ずっと自分がダンサーとして過ごしていた中で、好きな靴や服が黒人の子達と自然と息が合ったっていう感覚はありました。
自然と「TOMOそれどこで買ったの?」とか「すごくかわいい」とか声をかけられるきっかけになって、どんどん繋がっていきました。