プライド2023特別企画【CHISE NINJA 単独インタビュー vol.2】普段のファッションや価値観が変わったきっかけ

プライド2023特別企画【CHISE NINJA 単独インタビュー vol.2】普段のファッションや価値観が変わったきっかけ

世界的なVOGUEチーム「House of Ninja」の正式メンバーでもあるVOGUEダンサー、CHISE NINJAへのインタビュー第2話。

普段のファッションや価値観が変わったきっかけなど、今の“CHISE NINJA”を形成したターニングポイントに迫ります。

INDEX

普段どんな服着てる?

本当に誰にも会わない日はレッスン着。

誰かに会う時は100%バチっと着てます。

何着てるんだろう…カラフル?

でも青が自分のトレードマークなんですけど、最初は意外と青じゃないです。

青をメインにコーディネートするとかじゃなくて、今自分がピンとくる色。

でも赤はないかも。

実は普段はスニーカーはあんまり履かないですね。

ダンスに合わせた靴、マーチンの靴、軽くて踊れる靴、普段のカラフルな服に合う靴…。

ポールダンサー用の靴を踊る時に履いたりして、やっぱり値段もかさむので、普通の靴を買うよりも衣装寄りの靴を買います。

私服と衣装の境目はあんまりないかもしれないですね。

レッスン着の時は誰にも気付かれないです(笑)

髪を隠したら誰にもバレないですね。

「青髪に合うファッション」が1番合ってるかもしれないです。

青髪に合うファッションってあんまりないんです。だから自然とカラフルになります。

“CHISE”としての個性の始まり

元々ファッションには興味なかったんです。

最初は青じゃなくてただの金髪でした。

 

なんで有名になったかっていうと、「Nikeの赤い真っ赤なスニーカー」がきっかけでした。

ニューヨークに行く前トマトラーメンで働いていたんですけど、そこで一緒に働いていた方たちが「ニューヨークでも頑張れよ」ってプレゼントをくれたんです。

それがNikeの真っ赤なスニーカーでした。

ニューヨークで、(ballroomが開催されていた) 毎週月曜日に、それを履いて踊りに行っていました。

そしたらYoutubeの動画に「あの赤い靴のアジア人はだれ?」とコメントが来ていたんです。

当時英語も全く分からなかったんですけど、友だちがスクショとかを共有してくれて知りました。

自分はCHISEではなく“Red Shoes Girl”と呼ばれていることを知って、“Red Shoes Girl”としか見られていないんだと気付いたんです。

アジア人がたくさんいる中で、“CHISE”として認識してもらうにはどうやったら良いんだろうと考えました。

毎回やってもらっていた美容師さんに、「色を入れたら目立つんじゃない?」と勧められたのがきっかけで、それから6、7年くらい青髪です。

それから“Blue Hair Girl”になって、それが“CHISE”になったんです。

当時ダンサーのAYAさんがすでに赤髪だったので、Fire & Iceみたいな感じで、アジアのツインズとして認識されていました。

ニューヨークで「edamame」が「エダマミー」と発音されていることから、「エダマミーズ」とかって呼ばれたり(笑)。

動画のコメントを見たことをきっかけに青髪にして、“Red Shoes Girl”から“Blue Hair Girl”、そして“CHISE NINJA”という流れになりました。

今思えば、「赤いNikeのシューズ」が個性としての始まりですね。

自分の価値観が変わったきっかけ

LGBTQ+コミュニティはvogueと切り離せない存在だけど、日本にいる時は、“男女”としか分けられていない環境で、むしろ男性ダンスシーンにいました。

当時は、なんでも「はい」って答えていましたし、どんなに辛くても「はい」。

どれだけ疲れていても朝までごはんに行くとか、お酒も飲まないのに朝まで付き合うとか、そういった男性社会にいましたね。

NYに行ってすぐの時は、それまで自分の意思、意見はなかったからただ笑っていただけだったので「You just smile... (we don't know what you want)」って言われて、笑っているだけじゃ分からないよって言われたんです。

彼らに「どうしたいの?」って聞かれたりとか、「笑ってるだけなんだね」で話してくれないこともありました。

そこで、自分の意思を伝える必要があると気付いたんです。

英語も分からないなりに少しずつ単語だけでも話すようにしたら、「そうそう、ちょっとでも良いから話してほしいんだよ」って言ってくれて、自分の意見が言えるようになりました。

“自我”が芽生えたターニングポイント

私はたまたまvogueだったから、NYのLGBTQ+コミュニティの人の中に入ったので、「自分を表現しないとだめ」という環境に自然と身を置くことになったんです。

そこで、18歳の時“CHISE”という自我が芽生えました。

自分を出すことは難しいけど、vogueのコミュニティにいたからこそ、自ずと自分を表現することができたんだと思います。

そこが1番のきっかけですね。

みんなに触れ合えたからこそ、その環境に出会えたからこそ、変わることが出来ました。

そこが自分のターニングポイントですね。

語学学校にも通ったけど、言語以外の部分はvogueのコミュニティで学びました。

 

そしてVogueのコミュニティに入って、1番変わったのはファッションですね。

「こんなにも開放的に生きれるんだ!」って思ったんです。

もう見えちゃう見えちゃうみたいな、肌の露出が多い服でもみんな自分のスタイルで堂々と歩いてるんです(笑)

それがかわいい!かっこいい!と思える感覚が身についたのも、Vogueコミュニティに出会ったのがきっかけです。

それも個性なんですよね。

Vogueって自分のスタイルを貫いて表現している、そういう人たちが多いコミュニティかもしれないです。

 

続きはこちら>> Chise Ninja特別インタビューVol.3

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SNKRGIRL編集部
SNKRGIRL編集部
神戸・東京・ニューヨークのメンバーと共にグローバルに活動する編集部メディアチーム。

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