【国際女性デー企画2026】 日本初の女性首相誕生と「女性リーダー」について考える

【国際女性デー企画2026】 日本初の女性首相誕生と「女性リーダー」について考える

国際女性デーにあたり、私たちは「日本で初めて女性が首相に就任した」という出来事を、賛否とは切り分けて見つめます。

政策は個別に検証されるべきです。しかし、男性中心の政治構造の中で女性が国家のトップに立ったことには、次の挑戦者を生む“象徴”としての意味があります。国連の勧告や政治分野のデータ、歴史的背景を一次情報で確認しながら、ひとまずの敬意と感謝を込めて、女性リーダーが増えることの価値をSNKRGIRLとして言葉にします。

日本初の女性首相誕生と、「女性リーダーの多様性」を増やすということ(国際女性デー企画)

2025年10月21日、日本は歴史的な瞬間を迎えました。高市早苗氏が国会で首相に選出され、日本で初めて女性が内閣総理大臣として就任しました。
さらに2026年2月18日には、衆参両院の首相指名選挙で高市氏が指名されました。

この出来事をどう評価するかは、人によって違います。政策への賛否も、政治姿勢の好みも、民主主義の中で当然分かれていい。
SNKRGIRLも、高市政権の方針を全面的に支持する立場ではありません。

それでも国際女性デーにあたって、私たちがまず見つめたいのは、より根っこの部分です。
長く男性中心で動いてきた政治の世界で、女性が国家のトップに立った。
この事実は、“賛否”とは別に、社会の構造に触れる大きな出来事です。


日本における女性の人権の低さ

「人権が低い」という言葉は強いので、ここでは 国際人権機関が日本に対して“女性の権利保障の課題”を具体的に指摘している という、一次情報に基づく形で説明します。

国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)は、2024年10月の日本審査(第9回報告)に対する総括所見で、女性の権利が守られるために必要な「実効的な仕組み」について複数の懸念を示しました。

たとえば、女性が差別や被害に遭ったときに救済へアクセスしにくいこと、救済の仕組みが十分に機能しない恐れがあること、そして独立した国内人権機関(パリ原則に沿うもの)が整っていない点などです。

要するに、法律や理念の話だけではなく、“権利を守るための実装(救済・制度運用・監視)”の側で課題が残る、というのが国連機関からの指摘。
国際女性デーに私たちが確認したいのは、まさにこの部分です。――女性の権利は、掲げるだけでは守られていない。機能する仕組みが必要なのではないでしょうか。


男尊女卑の歴史

「男尊女卑」という言葉は感情的にも読めます。だからSNKRGIRLでは、制度として“権利の非対称”が長く存在したという歴史事実で語ります。

象徴的なのは政治参加です。女性が選挙権・被選挙権を得て、政治に“制度上フルで”参加できるようになった歴史は、日本全体の歴史から見れば決して長くありません。
そして戦後、憲法は「法の下の平等(第14条)」を明確にし、婚姻・家族に関しても「個人の尊厳と両性の本質的平等(第24条)」を基調にすることを定めました。

ここから言えるのは、単に「昔は男尊女卑だった」というより、平等が“当然”として制度に組み込まれたのは近代以降であり、それでも社会の規範や慣行はゆっくり変わるということです。
歴史とは、条文が変わった瞬間に終わるものではなく、生活・職場・政治の現場で“当たり前”が置き換わるまで時間がかかる。その長いタイムラグが、いまの課題の背景にもあります。


政治の世界での男女不平等の実態

国際機関(IPU)のデータでは、日本の衆議院における女性議員比率は 14.6%。意思決定の中心である議会に、女性が十分に代表されているとは言いづらい水準です。

そして政府自身も、男女共同参画白書などで、政治・社会の意思決定層に女性が少ない現状を課題として扱い続けています。

さらに国連CEDAWは、女性の政治参加を前に進めるための実効策について、追加の取り組みを求めています。たとえば、女性候補の増加につながる施策や、政治参加を阻む障壁(制度・慣行)を下げることなどです。

つまり日本政治の「男性偏重」は、空気や印象だけではなく、

  • 代表性の数字(衆議院の女性比率)

  • 政府が白書で点検している課題

  • 国連機関が制度運用上の改善を求める勧告
    という形で、一次情報から裏付けられます。


だからこそ、女性首相誕生には“象徴以上”の重みがある

この現実の上に、日本で初めて女性が首相に就任したという事実が乗る。
これは単なる政治ニュースではなく、「政治の中心は男性が担うもの」という長年の前提に、現実として穴が開いた瞬間です。

ここでSNKRGIRLは、意図的に二つを切り分けます。
**「女性が首相になったことの意味」と、「その政権の政策評価」**は別物です。
政策は個別に検証され、賛否を持つ自由が守られるべきです。これは民主主義の根幹です。

そのうえで、国際女性デーに私たちが言いたいのは、こういうことです。
“女性が国家のトップを担い得る”という現実が示されたことは、次の女性の選択肢を増やす。
象徴は、ときに現実を動かします。次の候補者、次の官僚、次の意思決定者を生む「心理的な地面」を、少しだけ平らにするからです。


ひとまず、敬意と感謝を。— 高市氏の努力が切り開いたもの

SNKRGIRLは、高市政権の方針を全面的に支持する立場ではありません。
それでも、男性比率の高い政治構造のなかで、首相という地点まで歩み続けた努力そのものには、まず敬意を表したい。

政治家は、評価も批判も引き受ける職業です。だからこそ、政策は厳密に検証されるべきです。
同時に、女性が権力の中枢に近づくほど、本人の能力とは別の次元――見た目、年齢、言葉遣い、役割期待、攻撃のされ方――を余計に背負わされる現実も、まだ完全には消えていません。

政策評価とは切り分けて、歴史の扉を押し開ける地点まで歩き続けたことに、ひとまず感謝したい。それは誰かを偶像化するためではなく、次の誰かが挑戦するための現実がひとつ増えたからです。


女性リーダーが増えることの意義を大切にする

女性リーダーが増える意義は、「女性だから偉い」という話ではありません。
意思決定の席に、異なる経験・異なる視点・異なる前提が入ることで、社会の判断が偏りにくくなること。
そして、少女たちが「これは男の仕事」と無意識に線を引かずに済むこと。

日本には、男女共同参画社会を進めるための基本法があり、政府は白書を通じて毎年現状を点検しています。つまり「女性が増えること」は、理念ではなく、国としても継続的に取り組むべき課題として整理されている。

そして、ここがSNKRGIRLの立場です。
女性リーダー像は、ひとつに揃う必要はない。
保守でも、リベラルでも。現場型でも、研究者型でも、表現者型でも。
多様であること自体が、社会の成熟だと考えています


スニーカーを履く私たちの足元から

スニーカーは、「自分の足で立つ」ための道具です。
誰かの期待に合わせるためではなく、自分の意思で進むために選ぶもの。

国際女性デーに、私たちは確認したい。
女性首相の誕生はゴールではなく、社会の構造が変わり得るというサイン。

そしてその先に必要なのは、制度と文化と現場を少しずつ更新して、女性が当たり前に意思決定に参加できる社会をつくることです。

SNKRGIRLは、政治家だけでなく、スニーカーを履いて世界を切り拓く女性たち――踊る人、作る人、撮る人、売る人、書く人――をこれからも紹介していきます。
未来のリーダーは、壇上だけではなく、ストリートにも、スタジオにも、そしてあなたの足元にもいると信じているから。

SNKRGIRL編集部
SNKRGIRL編集部
神戸・東京・ニューヨークのメンバーと共にグローバルに活動する編集部メディアチーム。

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