Nike (ナイキ) のスニーカーの中で最も有名で人気のモデルといえば「Air Max (エアマックス)」。
エアマックスの最初のモデルとして知られているのがAir Max 1 (エアマックス1) です。
Air Max 1の特徴や歴代の人気モデルまでまとめて詳しく紹介します。
「Air Max 1 (エアマックス1)」について
Air Max 1 (エアマックス1)は、社会現象とも言われるスニーカーブームに貢献した、ビジブルエアをはじめとする革新テクノロジーを搭載したAir Maxのファーストモデルで、1987年、Nikeのランニングスニーカーとして誕生しました。
その後、後継モデルが次々とリリースされ、1990年に登場した「Air Max 90 (エアマックス90)」や、世界的な熱狂をもたらしたハイテクスニーカー「Air Max 95 (エアマックス95)」へと、そのテクノロジーは受け継がれています。
伝説の天才デザイナー「ティンカー・ハットフィールド」が生みの親
生みの親は、Nikeの伝説のデザイナーとも言われる「Tinker Hatfield (ティンカー・ハットフィールド)」。
Nike (ナイキ) のデザイナーとして確固たる地位を得ることとなったTinkerの功績は大きく、Air Max、Jordanシリーズの中でも傑作と言われる数々のモデルのデザインを手がけています。
Tinkerのアイデアの中で特に画期的だったのが、外から見えるエアというこの「ビジブルエア」と言われるエアクッショニングシステムでした。
人気の要因は「高い機能性とシンプルさ」
Air Max 1の最大の特徴である、発売当時は前例がなく革新的なデザインだった「見えるエア=ビジブルエア」は、極めて高い衝撃吸収と反発性を実現できるという機能性の高さの面でも話題となりました。
現在でもその真価は十分に発揮され、多くに人達に愛用され続ける理由の一つでもあります。
また、そのフォルムにも定評があり、最近ではソール全てにエアがあしらわられた360度ビジブルエアモデルもリリースされていますが、Air Max 1の控えめなミニマルエアや、それを含めたディティールのシンプルさが多くの人気を集めている要因とも言えます。
Air Max 1を構成する3つの特徴
アッパー
via Nike
アッパーには現在でも優れた軽量性と通気性を併せ持つメッシュとスエードの構造を採用されています。
当時のハイテクスニーカーブーム期では主張的なデザインでしたが、現在は比較的シンプルで普遍的な魅力があります。
ソール
ミッドソール
発売当時、これまでに見たことがない唯一無二のテクノロジーで世界を騒然とさせたビジブルエアとエアクッショニングシステム搭載。
履き心地の良さを追求した独自の技術によって、極めて高い衝撃吸収性と反発性を実現しました。
アウトソール
アウトソールの構造はつま先、前足部、中足部、ヒールと4つのパーツに分かれており、それぞれのトレッドパターン(溝や切れ込み)が刻まれています。
グリップ力だけではなくデザイン面でもアクセントになっていて、機能性やデザイン性を兼ね揃えています。
デザイン
via Nike
Air Max 1が発表された当時、ティンカー・ハットフィールドのデザインは、当時賛否両論でした。
中身が見えるソールなど、前例のないものを作り上げたことで多くの反発はあったものの、彼のデザインが革新的でインパクトがあるものだったからこそ。
そして初のビジブルエア搭載のAir Maxが誕生したのです。
歴代のAir Max 1人気モデルを紹介
Air Max初代のモデルとして絶大なる支持を集め、あらゆるパターンや素材アレンジ、カラーでさまざまなモデルが発売されてきたAir Max 1。
その中でもAir Max 1の歴史を語るに欠かせないモデルやスニーカーシーンの注目を集めたモデルをご紹介します。
Air Max 1 “Anniversary”
via Nike
Air Max 1が初めて発売されて30周年となった2017年に、オリジナルのディティールを再現したAir Max 1 “Anniversary” が発売されました。
オリジナルディテールをステッチひとつに至るまで、可能な限り忠実に再現したアニバーサリーモデルになっています。
Air Max 1 atmos Elephant
via Nike
生誕30周年を記念し、各国のNIkeが選ぶ過去の象徴的なモデル100足をエントリー。
世界で開催された投票で最も復刻が望まれるモデルとしてAir Max 1 Atmos Elephantが1位に選ばれました。
atmosのディレクター小島奉文氏が手がけたこのスニーカーは「象の行水」をイメージしたと言われています。
Air Max 1 OA YT Tokyo Maze
via SBD
ナイキが世界6都市で開催した”On Air"というデザインコンテストを開催。
東京では一般参加した宅万勇太氏がデザインしたAir Max 1 OA YT Tokyo Mazeが投票で見事1位に輝きました。
こちらの独特なデザインは東京の目を眩ませるほど入り組んだ地下鉄を“Maze(迷路)”に例えたと言われています。
Air Max 1 “Sketch to Shelf”
via Nike
生みの親である伝説のデザイナーTinker Hatfieldによるオリジナルバージョンのエア マックス 1のスケッチを再現したAir Max 1 “Sketch to Shelf”。
塗り残しのあるマッドガードとSwooshや、シュータンタブにはティンカーが初めて描いたAir Maxロゴのコンセプトが配されているなど、まさにAir Max 1の軌跡を感じさせる1足です。
Air Max 1 Premium Chinese Newyear 2020
via SBD
伝統的な中国の陶磁器のイメージをアッパーへ複数素材採用され、インパクトがあるデザインとカラーパレットが印象的な一足。
随所に中国の伝統を取り入れた、旧正月を祝うにふさわしいモデルとなっています。
Air Max 1 Premium “Wabi-Sabi”
via Nike
日本の工芸に見られる“美しい不完全さ”をテーマに、新たなアメリカンスタイルの要素を加えて、2022年のAir Max Dayを記念したリリースされたのがAir Max 1 Premium “Wabi-Sabi”。
アメリカのテキスタイルにヒントを得た深みのあるアースカラーと、日本の工芸にヒントを得たメタリックゴールドのアクセントが融合。
ひびが入ったように見えるミッドソールには金継ぎを彷彿とさせるディテールアレンジにも注目の1足です。
Air Max 1 Design by Japan “Think Tank”
Nike SNKRSで行われたアンケートに30,000人のメンバーが参加し、そこで寄せられたメンバーの声を元に誕生した“理想のスニーカー”。
温かみのあるアースカラーがビンテージ風スタイルを演出。
型から素材、色味、付属品まで、すべてのディテールにユーザーの意見が反映されたスペシャルデザインです。
Nike Air Max 1 '86 “Big Bubble”
Air Max 1が発売される1年前、2017年に試作品として生産された“Big Bubble”が、2023年に復刻。
試作品として誕生したBig Bubbleには通常より大きなビジブルエアが搭載され、“幻の1足”として知られています。
Air Max 1なしではAir Maxは語れない
Air Max のレガシーは現在も引き継がれ、多くスニーカーヘッズを熱狂させています。世界中のスニーカーファンに愛されるAir Max (エアマックス) シリーズの伝説は、このAir Max 1から始まりました。
歴代の名作スニーカーは数あれど「Air Max 1」なしにハイテクスニーカーは語れない、重要なスニーカーモデルと言えます。