
ストリートファッション界で絶大な影響力と人気を誇るカリスマ・デザイナー兼スタイリスト「Aleali May (アレイリ・メイ)」。
発表するデザインやスタイリングは世界の注目を集め、ジョーダンとのコラボモデルは即完売やプレ値がつく程の人気ぶり。
その独特の世界観と斬新なアイデアには、シカゴのRSVP Galleryでの経験はもちろんですが、多くの場合地元への想いや家族への愛もインスピレーションの源になっているようです。
アレイリの人生を少し知ることでデザインの魅力をより深く感じ取っていただくべく、こちらの記事では彼女の幼少期から輝かしいキャリアの変遷、そして歴代のジョーダンコラボモデルまで、まとめて解説していきます。
そんな自分は「おてんば娘」だったと少女時代を振り返っています。
アレイリを育てていた祖母も、もっと"女の子らしくて"ガーリーな服を着せたかったそうですが、そんな服をアレイリに着せるのは至難の技だったとか。ヒールの少し高いレディースシューズを履いても「足が痛いから履きたくない」と、すぐに脱いでスニーカーに戻ってしまうといった、とにかくボーイッシュな少女でした。
via AIR.Jordan
また、通っていた学校では制服が指定されており、彼女はいつも同じ服を着なければならなかった為、当時はまだファッションには疎かったそう。
その後義理の母にもらったティーン・ヴォーグに出会ってファッションに目覚めるまでは、幼かったメイにとって自由に選べる数少ないファッションとして、学校に履いていくスニーカーは楽しみのひとつでした。
また、90年代のヒップホップアーティストにも影響を受け、Aaliyah (アリーヤ)がアレイリにとってのアイドルでした。部屋の壁にはアリーヤやAlicia Keys (アリシア・キーズ)のポスターを飾り、細くて小さかった自分が、大人になった時になりたい女性像をいつも考えていたといいます。
via Stance
2018年の「Aaliyah for MAC」コレクションのローンチパーティーでは、アリーヤのかつての衣装を見に纏って登場したほど。
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その後成長したアレイリは、マーケティングの勉強をするためシカゴに移ります。
学生時代を過ごしたシカゴでの経験は、その後のアレイリのデザイナーやスタイリストとしてのキャリアが飛躍的に成長するに欠かせないものでした。
その後の世界のファッション界を牽引していくことになるトレンドの最先端にいたこと、その成長の真っ只中にいてそれを肌で感じながらファッションに携わっていたことなど、ロサンゼルスに戻って本格的にキャリアをスタートさせた後も、そして今でも、その影響力を世界に広げるきっかけとなる貴重なものだったといいます。
via AIR.Jordan
シカゴでは、学生をしつつルイ・ヴィトンで販売の仕事をしていました。
そんな中、今や最先端ファッションにおいてで知らない人はいない程の影響力をもつOff-WhiteのデザイナーVirgil Abloh (ヴァージル・アブロー)がDon Cと開いていたセレクトショップ「RSVP GALLERY (RSVP ギャラリー)」でも働くようになりました。
via Complex
店舗の半分がクラブで半分がショップというようなユニークな空間や、日々若くてクリエイティブなエネルギーが行き交う中で、新しい時代をつくっていくようなトレンドのきっかけとなる、最先端のムーブメントに触れることができたといいます。
そんな環境で働いていたアレイリは、「ストリートファッションとハイファッションは共存できるのではないか」と考えるようになりました。
via WWD
それまででも、ヴィトンのポロシャツを着たカニエウエストや、NIGOからBAPEのお土産をもらっているファレルを見たりと、 ストリートとハイエンドが混じり始め、徐々にトレンドが変化していくのは何となく察知していたといいます。
その後、シカゴ生活での仕事先であるルイ・ヴィトンで村上隆を初めて見たり、RSVPでルーペ・フィアスコのTシャツがGoyardのケースに入っているイメージを見たり、徐々にそんなトレンドがきているのを肌で感じていた様です。
そして、「RSVPで初めてGivenchyとの取引を始めることになったとき、ハイファッションとストリートファッションという "ふたつの世界"を混ぜられるということがはっきりした」とアレイリは振り返っています。
そんなトレンドの成長過程の現場にいられた事は本当に良かったと。
そして、ロサンゼルスに戻ったアレイリはスタイリスト/デザイナーとしてのキャリアを本格的にスタートさせました。
2013年、ロサンゼルスに戻って2週間しか経っていない間にアレイリが初めてつかんだチャンスは、ラッパーのKendric Lamar (ケンドリック・ラマー)がテレビでライブパフォーマンスを行う際のスタイリングでした。
via Aleali May
ケンドリック・ラマーはミュージシャンとしてだけではなく、政治的発言やファッションでも注目されていた時代のアイコン的存在。「その人の思考を、その人らしいスタイルに発展させることができるか自問する」と語る様に、ケンドリックの魅力に、カジュアルでストリートな要素と影響力の高さを表現したアレイリは、ファッション業界での注目度を高めていきます。
その他アレイリがスタイリングを手がけたアーティストには、Travis Scott, Jaden Smith, Otmara Marrero, Wiz Khalifa, Playboi Cartiなどが名を連ねています。
via Aleali May
また、Air Jordan1の初期のウィメンズコレクションであった「Season of Her コレクション」の広告イメージのスタイリングも手がけています。
via Nike
その後、アレイリはニューヨークの「ザ・ソサエティ・マネジメント社」と契約。スタイリスト、モデル、スニーカーのデザイナーといった3つの顔を持つようになりました。
ハイファッションにスニーカーを合わせるという当初は斬新だったスタイルで、更に話題を集める様になり、これらのスタイルは「アレイリスタイル」と呼ばれ、若者を中心に支持を集めていました。
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アレイリへの注目度の高まりは、「ストリートファッションとハイファッションを融合させる」という、彼女の先見の明とセンスの良さが証明されたといえます。
現在、アレイリのインスタグラムのフォロワーは2021年7月の時点で48万7000にも上り、まさに全世界がアレイリ・メイの動向から目を離せずにいます。
via AIR.Jordan
アレイリ・メイの知名度を飛躍的に高めたストーリーにおいて、ジョーダンブランドとのコラボレーションは欠かせません。
ジョーダンスニーカーの「アレイリ・メイ モデル」は、いつも新しいアイデアを提案し時代の最先端を築いてきたといえ、彼女の提案する個性的なデザインは、ジョーダンの歴史の中で様々に進化することに大きく影響を与え続けています。
彼女は今や世界的なインフルエンサーであり「スニーカーの女王」とも呼ばれるようになり、その人気を絶対的なものにしています。
ここからは、アレイリとジョーダンが生み出した傑作の数々を紹介していきます。
via SBD
「エア・ジョーダン1」をベースに、メイの出身地であるロサンゼルスをイメージしたスタイリッシュなカラーリングがなされています。アッパーに使われたコーデュロイ素材は、彼女の大好きだった家族である父親や叔父が履いていたスリッパから着想を得ています。
高級感とトレンド感を兼ね備えた中に、家庭的な暖かさもこもったユニークで特別なファーストモデル!
via SBD
赤、紫、青と多彩なカラーリングとボリュームのあるシュータンのファーがインパクト大で、大胆な印象のセカンドモデル。
アッパーにはスウェード生地を用い、キルティング素材やファーなどの素材使いにも、アレイリのキュートで力強い一面が感じられるデザイン。
via SBD
アレイリが自らのSNSに新作として投稿し話題を呼んだ、日本の「スニーカー女子」にも大人気のサードモデル。
アッパーの色はトーナルピンクで統一されており、やわらかいイメージに。エアウインドのインフラレッドとアウトソールの白がコントラストを描いていて、柔らかさとシャープさが共存っするアレイリらしいデザインバランスも絶妙です。
via SBD
青と緑というそれまでのモデルとは全く違う色調のカラーリングで登場し、強烈なインパクトを与える4作目。
側面のジャンプマンロゴにシュニール素材を使い、柔らかでさりげない存在感でブランドを強調している素材使いや色使いのバランスが絶妙にお洒落です。
カラーバリエーションのある4本のスペアシューレースも付属し、履く人それぞれが自分好みに演出できるのも人気です。
via : SBD
グレートミントグリーンを用いた、ウィメンズモデルらしいさわやかなスニーカー。
一方で、シャンクプレートやレースチップには金色が使われておりゴージャスな演出をさりげなく行っているのもポイント。シンプルながらもエレガントなスタイルは、高級車のフェラーリからインスパイアされたといわれています。
また、アレイリの幼少期に影響を与えた2人の女性、祖母と叔母に捧げる、子供の成長において女性の役割に愛と敬意を表す特別な一足。
via SBD
ストリート感覚を前面に押し出し、アレイリにとって偉大な父に捧げるF&Fモデル。
エア・ジョーダン4をベースにしながら、元軍人の父が訓練する姿から着想したカーキをベースにしたクールな色合いで仕上げられています。耐久性重視の素材としてリップストップナイロンを使いつつも、ヒールのスウェード生地でラグジュアリーな雰囲気を注入しています。
アレイリ・メイの登場により、女性も楽しめるスニーカーの選択肢が更に増え、また女性としてスニーカーを履く着こなしや自分らしく生きるインスピレーションも広がっています。
繊細なデザインからクールな色使いや斬新な素材使い、そして、デザイン背景にある自身のストーリーを交えた家族愛溢れるメッセージ性など、さまざまな手法でアレイリはウィメンズモデルの可能性を広げてくれています。
自身もモデルとして、そしてデザイナーとして絶大な影響力を持つアレイリは、ストリートファッションの最重要人物の1人といえます。
今後もアレイリ・メイの活躍からは、目が離せません!
via @alealimay
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